2007年09月10日

風車の理論・・・か・・・?

 『風車の理論』とはなんぞや・・・?

風車と聞いてKLMオランダ航空のCMを思い出し、風車とチューリップが咲き乱れる国オランダのことかいなとか、オランダの法律のことかいななんて言うてるやつはいるはずもないが、アムステルダムの怖さを身をもって知っている俺が敢えて言おう。

『風車の理論』とオランダは何の関係もない。

あるとしたら“オランダの赤鬼”ウイレム・ルスカが多少関係してるくらいである。

 では『風車の理論』とはなにか?

優秀なプロレスファンでなくても知ってなくてはいけないこのこと・・・“燃える闘魂”と言われた昔から、“燃える商魂”と言われているらしい現代まで、常に業界の神でもあり、知り合えば知り合うほど迷惑この上ない、あるときは永久電池の発明家でもあるアントニオ猪木が現役時代説いた理論なのだ。

1の力しかないものと10の力しかないものが戦ったら勝つのは目にみえている。

相手の力を9にまで引き伸ばし、そして10の力で倒す・・・これまさに風車の理論なのだ。

プロスポーツにおいてこれは重要なことである。

ボクシングの場合、コレは通用するものではない。

1R30秒でKO決着する場合もあれば、グダグダの肉弾戦の上の微妙な判定なんてのもある。

名勝負もあれば大凡戦もあるのがボクシングであり、そこがまた魅力でもある。

K−1の場合もそれであって普通なのだが、実はそうではなく全てを名勝負にしたがってマッチメイクや判定、偏った実況解説などで名勝負に仕立て上げようとするきらいがあり、それが最近目立つから問題なきもするのだが・・・プロレスや総合格闘技の場合、外国から連れてくる選手の実力なんてものは、正直ナマで見るまでわからないもんで、たとえばこいつが1分でやられてしまったら、ホンマはもっと強かったとしても商品価値はゼロになってしまうわけよ。

そこで肌を合わした瞬間に楽勝やと思っても、相手に好きなだけ攻めさせて、受けて受けて受けまくり、観客のボルテージが最高潮になったところで倒す。

そうすれば負けたとしてもそいつをまた見たくなる。

これまさに芸術なわけですよ。

プロなら観客あってのもんやから、ただ強さだけをアピールするようなオナニーではダメなんです。

オナニー鑑賞が好きな人もいるでしょうが、カラミを見てこそ人は興奮するわけですよ。

これがまさしく猪木イズムであり、風車の理論なわけです。

前田日明は現役時代「風車の理論など存在しない」と断言しました。

そう断言した前田の興したRINGSは結局亡くなってしまいました。

プロスポーツには、常に風車の理論が存在しなければいけないのです。

 今のプロレス界にはそれがなくなってしまったんでしょう。

だから陽が当たらなくなってきたわけです。

試合の組み立てにメリハリがないのと、それと前後するサイドストーリーが陳腐なのか普通過ぎるから盛り上がらないわけです。

頑張ってるから良いなんてのはプロが言われて喜ぶ言葉じゃないんですよ。

 ところが違う業界に風車の理論が存在しました。

身近なところにあったんです・・・俺が愛して止まないもの・・・阪神タイガースです。

今期のタイガースは投打が噛み合わず、開幕当初から波に乗れず、故障者もあって下位に低迷してました。

井川はヤンキースに行き、福原と安藤は故障で下柳だけがある程度計算が出来るであろうピッチャーでした。

シーツが不調、今岡がチャンスで打てず、矢野も故障し、金本は満身創痍・・・浜中や赤星、関本までが全くの不調や故障で、新旧交代の過渡期にあってどうにもならないような状態やったんですよ。

一時は同率ながら最下位にもなり、9連敗も記録し、6月には最大で首位から12ゲームも離されてたわけですよ。

誰が見ても終わりやと思ってました。

毎年開幕のときは「今年は全勝優勝」と言い続けてる俺でも、今年はアカンやろうと思ってましたよ。

 ところが・・・オールスター明けからどうですか。

出す若手出す若手がみんな活躍して徐々に順位を上げ、一昨日でついに首位ですよ。

そして昨日も読売を下して10連勝・・・3カード連続の3タテですわ。

春先に調子が悪くてファームに落とされてた選手がみな活躍するし、この苦しい時期に安藤が戻ってきて勝つ。

休養充分ですよ。

相手のチームは夏まででフラフラですやん。

まだ今岡はファームにおるし、林もジャンもファームですよ。

上がってきたらどうなるんよって感じでしょ。

その昔、11.5ゲーム差をひっくり返した読売の当時の監督は「メークドラマ」とか「メークミラクル」なんてわけのわからない造語で語ってましたが、後半戦の始まるとき岡田監督はこう言いました。

「倍返ししたろうやないか」

新聞はタイガー・チャージやとか、タイガー・ドラマなんて書いてるところもありますが、阪神らしいのは『倍返し』でしょう。

 しかし、俺はこう言いたい。

『風車の理論』と・・・。

昨日の試合なんてまさにその典型ですよ。

3タテだけはどうしても喰らいたくない・・・1日で首位を奪還したい原監督は中4日でチームの勝ち頭、今年の読売の先行を支えた高橋尚徳を先発させます。

まだ20試合も残ってるのに背水の陣といった感じがします。

対するタイガースはベテラン下柳・・・この前は勝ったけど、あんまり調子は良くないんですよ。

3年連続の2桁勝利がかかってるとはいえ、それほど必死に勝ちに行かなくてもまだ先はあるといった感じです。

初回、いきなりシーツがタイムリー打って先制するんですが、その後の金本の打席で読売は全身守備を引くんです。

まだ初回ですよ。

ピリピリ感が伝わってきますよ。

そのウラ、読売は下柳の乱調に乗じて1番から5番まで連続出塁で2点取ってまだノーアウトですわ。

とてもやないけど終わりそうもないくらいやったんです。

ところがその後は阿部の犠牲フライ1本に抑えて3点で攻撃終了・・・3点でよぉ済んだなぁって感じでしたよ。

その後、3回には浜中のソロHRで1点差にし、4回2アウトランナーなしから関本が四球で出塁して、下柳の代打狩野の3塁打で同点にし、5回に金本の2点タイムリーで5−3と勝ち越しました。

そのウラに同点にするも、勝ち越すことは出来ずに7回2アウトから葛城四球の後、赤星・矢野の連続2ベースで7−5にします。

このときも読売の外野は全身守備しいてましたわ。

赤星を刺そうなんてムチャですよ。

この回の先頭バッターのシーツが一塁ベースを駆け抜けるときにイ・スンヨプの足を踏んだとかで原監督が飛び出してシーツと乱闘になりかけましたが、コレも怒るような場面ではないんですよ。

明らかに読売は焦ってるんです。

気持ちが空回りしてると言うか、常に何かに迫られて四苦八苦してる感じでアホみたいでした。

そのウラに二岡の2ランでまたしても7−7の同点にしますが、延長10回頼みの上原が初戦に続いて鳥谷にタイムリー3塁打を打たれ、途中出場の藤原にまでライト前にポトリと落ちるタイムリーを打たれて9−7。

藤原なんかコレがプロに入って2打点目の選手ですよ。

高砂出身で神港学園出身やから気にはしてますが、そんなに目立つ男やないんです。

中日戦で1イニングに2つエラーして、今年はもうアカンかと思ってた男がダメ押しのタイムリーですよ。

そのウラに藤川が1点取られて9−8になったわけやから、この藤原のタイムリーはメチャメチャ大きい1点やったわけですよ。

これで10連勝・・・シーズンも押し迫った、一番大事な9月に10連勝ですよ。

弱い相手の力を敢えて9まで引き出し10の力で勝つ・・・これまさに風車の理論なわけですわ。

これが一番観客が熱狂する試合になるんです。

来週の火曜日からは広島戦です。

序盤広島には8連敗したんですよ。

それがここで3連勝すれば対戦成績がタイになるんです。

コレもまさに風車の理論ですよ。

プロ野球人気が低迷する中、球界のためを思って敢えて開幕当初は相手に攻めさせていたやなんて、タイガースってなんて素晴らしい球団なんでしょう。

こんなことを考えていた岡田監督には名将の称号・・・もしくは燃える闘魂の称号をあげるべきやないでしょうか?

25年前、11連勝したときはその後反動で連敗しました。

小林 繁で連勝が止まったんです。

安藤統夫さんが監督で、岡田さんは当時現役やったはずです。

股関節の故障で休んでなかったと思います。

現役時代に出来なかった12連勝、13連勝を目指してください。

その後の中日・読売戦で負けても文句は言いません。

風車の理論でいくと、もう一山あったってエェんですから・・・。
posted by マグナム北斗 at 10:29| 大阪 ☁| Comment(5) | TrackBack(0) | 不定期更新「マグヤン暴走日記」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
週末の3連戦、どれも接戦をものにしてる。
凄い強さですよ。
讀賣の四番打者に3発も放り込まれても試合をものにしてる。
なんですか、この強さは。

パーフェクトピッチングだった安藤を代える岡田采配、
ヤバいんじゃないと思ったが試合の流れが読めてて
凄いと思いましたよ。

ペナント前半は無気力に思えた鳥谷敬でさえ、頼もしいよ(笑)。

9月の10連勝、記憶にないです。
Posted by ピコ田中 at 2007年09月10日 15:04
 
 読売以上に悔しい思いしているのは阪急阪神ホールディングスでしょうね。10月から甲子園改装と言うことは今年のタイガースがここまでがんばるとは考えていなかったんでしょうか。
優勝争い、クライマックスシリーズ、日本シリーズを考えると億単位の損失やと思いますよ。
Posted by Yoshi at 2007年09月10日 21:09
課の同僚、赤星の高校の後輩でバリバリ阪神ファンだそうです!
今年は阪神以外ありえません!!
と 今日、飲み会で熱く語ってました。

(でも、新聞は地元を愛して中日新聞♪)
Posted by 美月 at 2007年09月10日 23:34
岡田監督、、、現役時代は、真弓と並び掛布、バースの次、、、まさに藤波的存在でしたが、、、。


現役時代は「マッチョドラゴン」の称号を、、、監督就任後は、、、「名将」「燃える闘魂」そして「マッチョタイガー」の称号を、、、。


風車の理論、、プロスポーツはお客さんにお金を貰って試合をするんですから、、、勝ち負けよりも、熱狂できるかどうかを優先してもらいたいですね。
Posted by おりちん at 2007年09月10日 23:43
>ピコ田中さん

 この時期に10連勝もされたら、他の球団はたまったもんやないでしょう。

ただ、ちょっとスパートが早すぎるんちゃうかなんて考えてしまうのが、昔からの阪神ファンに多いネガティブ・シンキングなんですね。

反動で連敗するんやないかとヒヤヒヤしてますよ。

>Yoshiさん

 甲子園の改修は前から決まってたし、建替えやないから時間もかかるんでしょう。

移転することも外観を変えることも出来ないところが辛いんですが、それだけ愛されているんでしょう。

そのうち世界遺産に指定されるべきやと思ってます。

しかし、スカイマークで日本シリーズするのはねぇ・・・雰囲気出ない気もしますが・・・。

>美月さん

 赤星の後輩ということは、槙原の後輩でもあるんですよね。

そこでタイガースを選択した彼は素晴らしい人です。

中日新聞を読みながら、デイリースポーツを読んでると確信しますね。

>おりちんさん

 ある人がこんなことを言ってました。

「感動をなくしたスポーツは衰退しますよ」

その通りやと思います。

アマチュアは純粋やという幻想がありますが、最高の素質を持った人間が切磋琢磨して実力で感動させるプロスポーツの方に大きな感動を覚えてしまうんですね。

今週も熱狂しますよ。

岡田監督は現役時代から非常に面倒見のエェ人なんで、藤波というより長州 力・・・あるいは天龍源一郎やないかと思いますね。
Posted by マグやん at 2007年09月11日 11:36
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